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2005年8月

京ヶ島天然温泉<湯都里>

Imgp5332最近の高深度掘削によるスパ銭系温泉施設は、研究熱心なオーナーや設計者の手により、下手な旅館など真似のできない客人の心をくすぐる施設が増えてきた。ただ、私が嫌いなのは、どこも画一的設計であり、どこかラーメン博物館的であり、何より決定的なのは、よくできた施設ほど混雑がひどいということだ。
高崎IC傍に先月オープンしたばかりのこの施設も例外ではない。
町田市の「いこいの湯(多摩境店)」に似た意匠の建物は、設計者が同じらしい。設備は細心に配慮されているが、意匠では、露天風呂を除き、やはりスパ銭の域を脱していないと感じる。また、それよりもどこも同じではつまらないと思う。

お湯はナトリウム塩化物・炭酸水素塩温泉。会津だかその辺りの山奥でないと味わえなさそうな香りが高崎でも楽しめてしまう優れものだ。その意味で感動してしまう。でも、最近の私は、こうした強い塩化物泉系の温泉への興味を失いつつあるように思う。なんだか飽きてしまった。ちょっとべたつく感じもいただけない。また、露天の浴槽がすべて掛け流しなのに、水風呂の泉質に配慮がないのが悲しい。

温泉メモ ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉 pH=7.3
      浴槽の温度=40~42℃  総成分量=3,640mg/kg
  住所 群馬県高崎市島野町890-3  TEL 027-350-8811
  営業時間 10~25時  630円(土日祝日780円)

奈良田温泉<白根館>

Nanafushiginoyu_1こんな山奥にありながら、宿の前を国道が通っており、さらに一面に貯水池が広がっているため、秘湯の趣にはやや欠ける。宿の佇まいは清楚で奥ゆかしい。
 「七不思議の湯」と「銀河の湯」の2つの源泉が楽しめ、「七不思議の湯」は優しい感じのする無色透明無味無臭の重曹泉。オレンジ色の湯の花が舞い、近くの西山温泉蓬莱館を思い出させる。檜を贅沢に使った内湯である。白根館の後ろの山の上にある「女帝の湯」(奈良田の里)も重曹泉だが、「七不思議の湯」はツルツル、「女帝の湯」はヌルヌルで泡つきがあったと記憶している。近いところにある重曹泉どおしだが、異なるお湯だ。

Ginganoyu_2 「銀河の湯」は露天風呂に使われており、なかなか強烈な浴感のある含硫黄食塩泉。国道側にあった柵が取り払われており、より開放感が出た。久しぶりに浸かると、記憶よりも強い硫黄臭で驚く。口 に含むと塩辛さの他に苦味が目立つ。





Genkan_7 ○温泉メモ
 七不思議の湯 ナトリウム-塩化物・炭酸水素
           塩温泉
           pH=8.5 浴槽の温度=39℃
           総成分量=1,977mg/kg
 銀河の湯    含硫黄・ナトリウム-塩化物泉
           pH=8.5 浴槽の温度=42~43℃
           総成分量=3,918mg/kg
  住所 山梨県南巨摩郡早川町奈良田344
  TEL 0556-48-2711
  HP  http://www.salps.net/user/shiranekan/

十谷温泉<山の湯>

Otokoyu_yamanoyu源氏荘に向かう道中に「日帰り入浴」の旗がいくつも目に付く。源氏荘がこの日、日帰り入浴を受け付けていれば入ることはなかったであろう「山の湯」は、崖面に建つ民宿だ。3年前に十谷温泉に来たときは印象がない。ご主人に伺ってみると、最近日帰りにも力を入れているという。
 お湯は源氏荘のものとも十谷荘のものとも違い、鉄分が前面に出たもの。透明感のある黄色をした濁り湯にはっとさせられる。ちょろちょろと流れているお湯を舐めてみると、けっこう酸っぱい味がする。浴場の外にある蛇口の水も酸味を感じるものだ。
 男湯の浴槽は2つあるが、お湯が張られていたのは1つだけだった。冷鉱泉を沸かしており、37℃くらいの微温湯になっていた。これしかないので不満に思う客もいるだろう。湯量が細いので、客が多い日にはお湯がなまりそうだが、硫酸イオンが多いお湯はなかなかの浴感。湯舟からの眺めもよいところだ。
 湯上りの休憩所もあり、ご主人や家族の山の生活を写した写真が楽しめる。山菜、松茸、山女がどっさり。
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  温泉メモ 含鉄(Ⅱ)-カルシウム・アルミニウム硫酸塩冷鉱泉
         総成分量 不明 Ca  218.9   Al  34.5   HSO4  7.8  SO4  917.4 mg/kg
         湧出量 5ℓ/min
    住所 山梨県鰍沢町十谷2266 TEL 0556-27-0022
    HP  http://www.yadoyamanoyu.com/index.html

韮崎旭温泉  ☆

Zenkei韮崎旭温泉は、温泉ファンの間ではブランドだ。稀にみる泡つきの多さが特色の炭酸水素塩温泉で、ほのかに香る甘い硫黄臭と薄いエメラルドグリーンに光る色の美しさが温泉ファンを魅了している。湯の温度は38~39℃で長湯には少しきついが、それでも比較的ゆっくり入っていられる。硫黄臭のほか、湯口では金気臭と生臭いような匂いもする。2008年春追記:ここ2年ほど2回の再訪では、硫黄臭はすっかり影を潜めている。)

Otokoyu_nirasakiasahi施設は男女各内湯一つと小さな休憩室しかない簡単もので、お湯のよさで直球勝負といったところ。何回も来ているが、いつも「ああ、いいね」と思うものの、出るときに後ろ髪引かれる想いまで至ったことがない。第一級の温泉と言うには、お湯そのものの力が何か足りない。でもそんなことを言う人は他にいない。絶賛されている温泉である。

※写真は1年前に撮影したもの

山梨県において決定的な温泉が見出せない現状、泡付きによる心地よさという点で、やはりここは見過ごせない。
硫黄を求めず、泡付きによる繊細な感触を楽しむ気持ちが募ると、ここはなかなかよい施設と思い直した。(2010年春再訪時)


温泉メモ
 ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩温泉  総成分量 1233mg/kg
 住所  山梨県韮崎市旭町上条中割473 TEL 0551-23-6311

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