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2005年10月

下風呂温泉<さつき荘>

Makuga珍しい黒い色の硫化水素泉があると知って宿泊した。
宿泊を予約する電話で、大女将さんが、しきりに「ぼろいけど」を繰り返しながら、「温泉はいいよ」と案内する。

宿に着くと、大女将さんのお孫さんだろうか、高校生くらいの男の子に浴室に案内される。白い膜が水面を覆っており、ちょっと引いてしまう。マニアで喜ぶ人はいるだろうが、一般的にはいかがなものか…。

Satsukisou_4浴室やその周りは手入れされておらず、まるでちらかった人の家に上がりこんだような気持ちになる。そういう覚悟をした温泉好きな人には勧められる。温泉はとてもよいからだ。栃木の硫化水素泉に近い感じで、下風呂でも大湯とはまったく違うお湯だ。ジーンとくる硫化水素臭がマニア心を揺すぶる。
湯口に袋をかぶせて黒いお湯を濾過していたので、それほど黒い色ではなかった。黒くないときもあるらしい。





Onsengai 部屋の窓から、昔、鉄道計画があったという、その敷設跡になるアーチ橋が見えた。後で気付いたのだが、そこに足湯があるらしい。足湯のお湯は、さつき荘の源泉だ。
なお、温泉街の写真、右手の小豆色の建物がさつき荘である。




○温泉メモ
 下風呂温泉海辺地2号 ホウ酸-含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(硫化水素型)
 総成分量=不明 浴槽の温度=43℃以上
 住所 青森県下北郡風間浦村字下風呂33  TEL 0175-36-2625
 入浴料 不明 入浴時間 7~21時(問い合わせするのが無難) ※家族風呂ひとつのみ

下風呂温泉<大湯>

Ohyu烏賊漁と温泉の町、下風呂温泉には大湯、新湯の2つの共同浴場とこの2つの源泉を引く宿がひしめく。今回の下北湯巡りでは、個性的なお湯らしい「大湯」に入ることにした。

地元の先客が多く、残念ながら写真の撮影は諦めたが、期待どおりの個性的なお湯を楽しむことができた。白濁しており、すっと鼻孔に抜ける硫化水素臭ではなく、こもった甘いような匂いがする硫化水素泉だ。ここまで来ないとなかなかお目にかかれない泉質かとも思う。硫黄泉というより、含硫黄塩化物泉という感じ。かなりの酸性のようだ。

浴槽に注がれる湯が細く、熱いので先客が止めていた。そのせいか、若干鮮度感に不満が残る気もしたが、十分良い湯。こんど下風呂に来るときは、大湯源泉を引く宿に泊まってみたいものだ。

○温泉メモ
 大湯源泉 泉質等未確認 浴槽の温度=42~44℃ 白濁
 住所 青森県下北郡風間浦大字下風呂  TEL 0175-36-2824

桑畑温泉<湯ん湯ん>

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下北半島で最初に入ることになった温泉です。郡司勇氏の本に名前が載っていたので気になっていたのです。
ここは、本州の最北に近い温泉です。これより北もあるけれど、遥遥ここまで来て最北に来たという感慨がありました。というのも、海の向こうに北海道が見えるからです。嗚呼、なんという恵まれた展望なのでしょう!
浴場から海側に出る扉を開けると、裸で涼むスペースがあるのですが、露天風呂がありません。これはなんとも惜しいところです。

浴室内には湯気が立ちこめ、グレー色のお湯は薬品臭を放ちます。浸かった途端、縛られるようなヘビィな浴感です。入ったときの感覚で、掛け流しと思い込んでいましたが、他のサイトに半循環と書かれていました。私は物理的構造を細かくチェックしませんでしたが、鮮度感は十分あります。42℃以上ありそうな熱いお湯ですが、源泉は35℃。源泉を非加熱で味わってみたいというところが本音ですが、なかなか素敵な温泉です。

○温泉メモ
 桑畑温泉 ナトリウム・カルシウム-塩化物泉
 総成分量=9,470mg/kg 浴槽の温度=42~43℃ グレー 薬品臭
 住所 青森県下北郡風間浦村易国間字湯ノ上1-1  TEL 0175-32-6045
  営業時間 10~22時(12~3月は~21:00) 第2月曜休
 入浴料 300円 サウナ・水風呂あり

お菓子の城温泉<那須山源泉風呂>

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Hall_2那須にはとても思い入れが深い。特別な思い出があるというわけではないのだが、とても気に入っている。緩やかな起伏の広大な高原の美しさ。高木美保ではないけれど、日本中探し回って那須が一番いい場所となる可能性は十分あると思っている。

そんな素敵な場所にいい温泉があれば天国なのだが、湯元を除くと今ひとつの感があった。ところが、最近では「やしお温泉」「千本松温泉」「あかつきの湯」とできて、どうやらこの一帯はアブラ臭のする温泉の宝庫であることが分かってきた。もう少しがんばって、単なるファミリー向け日帰り施設に留まらない、正徳寺温泉「初花」のような大人の隠れ家的な温泉施設ができないものかと願っている。
 
「那須山源泉風呂」は、オープンして間もない施設だ。県道17号沿いにあり、予想以上の規模の大きさに驚く。建材、意匠にこだわった大人の空間と呼んで差し支えない。22時まで営業しているので、那須に日帰りする際の混雑時間外しの休憩場所にいいような気がする。
食事処もあるが、味のほうは少々残念。安価なのでしかたがないだろう。

温泉は無色透明で塩味微小。微かにアブラのような臭いがするが、まだ新しい浴槽の匂いが移っているだけかもしれない。少しだけヌルヌル混じりでツルツルする感触だ。大きな特色はないが、いいお湯だと直感できる。なお、源泉は56℃で、熱交換により42℃に冷ましている。

内湯は文句のつけようがない癒しの空間。窓からの眺めもよい。露天は景色はよいが、残念ながらカルキ臭バリバリの循環湯。温泉ではなく、白湯かとも思った。男湯にはフィンランド式サウナ、女湯にはミストサウナが付く。
玄関横には足湯もあるので、お菓子の城でお土産を買うついでに足湯だけ…なんていうのもありだろう。

○温泉メモ
 那須山(なすざん)温泉 ナトリウム-塩化物泉 pH=7.7
 総成分量=4,829mg/kg 浴槽の温度=41~42℃ 無色透明
 住所 栃木県那須郡那須町高久甲4588-10 TEL 0287-62-4126
  営業時間 9~22時
 入浴料 1,000円(土日祝日1,200円)17時以降700円(土日祝日800円)
     ※17時より前は浴衣の無料貸し出し有り(17時以降は100円)

http://www.okashinoshiro.co.jp/onsen/

サンベール石和

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サンベール石和は、石和温泉駅の裏側にあるビジネスホテルです。駅のすぐ裏なのに、ぐるっと周って行かなくてはいけないようです。
ここは3回目なのですが、今回初めて宿泊してみました。一泊5,000円くらいで、700円ほどで朝食を付けて貰いました。食事は2階食堂で取ります。食事の時間は融通が利くようです。

露天と内湯があり、時間によって男女交替します。今回初めて内湯にも入りましたが、露天ともども気持ちの良い掛け流しのお湯で、お薦めします。露天風呂は石和温泉駅のすぐ横に位置しています。いつも空いていて、一人で独占して入っていられることのほうが多いくらいです。

温泉は、少しばかり泡つきがあり、ヌルツル感もあります。素朴でよいお湯です。無色透明で硫黄の匂いがします。普通の硫黄臭とは異なる甘い匂いで、硫黄とは別のガスが混じったものかもしれません。埼玉・越谷の「ゆの華」のそれにそっくりです。以前、このことに気がついたときは驚きましたが、今回もそれを確認することができました。

サンベール石和は、2008年になって久しぶりに訪れたところ、廃業していたようです。
ちょっと贔屓の施設だったのでとても残念です。

温泉メモ 単純温泉 pH=8.3 総成分量=790mg/kg 浴槽の温度=39℃
  住所 山梨県笛吹市石和町松本205-1 TEL 055-230-5511 入浴料 600円
        6~14時 露天=女湯、内湯=男湯
      14~24時 露天=男湯、内湯=女湯

蔦温泉

Tsuta1蔦温泉は、谷地や酸ヶ湯のような硫黄を含む温泉ではなかった。なんとなく硫黄泉を予想していたのだが、単純泉のようなお湯だった。足元湧き出しの鮮度感のあるお湯で、温泉らしい香りもうっすらあるが、コメントしにくい泉質だと思う。
 泉響の湯と久安の湯に入るが、お湯はどちらも同じような感じ。泉響の湯の浴室は天井が高くて音が響くので、それで名前がついたのかなと思ったら、井上靖がつけたのだそうだ。なんだかとても厳かな感じのする浴室だった。(写真は久安の湯)

Tsuta2温泉メモ  ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・炭酸
      水素塩・塩化物泉   
       pH=7.0 総成分量=1,220mg/kg 
       浴槽の温度=42℃
  住所 青森県十和田市奥瀬字蔦野湯1番地
      TEL 0176-74-2311 入浴料 400円

酸ヶ湯温泉

Sukayu全国でも五本の指に入るのではないかというほど有名な温泉だ。宿泊舎は写真をご覧のように圧巻。 しかし、宿泊舎とは別の建物にある正面玄関の周りはドライブインのようであり、玄関から入ってみると、広いだけの安ホテルのような雰囲気で、風情がない。

そして有名な内湯の巨大空間。いったい何人入るのだろう? しかし、私は馴染めない。 朝9時少し前に着くと、9時までは女性専用時間ということになっていて、男性客が大勢待っている。時間が来ると、皆待ってましたとばかりに入場するが、この瞬間で私はもう嫌になってしまった。内湯がいくら広かろうと私にはどうでもよかった。10分であがってしまった。

お湯は硫黄臭付きの酸性泉だと思う。一瞬、那須湯元の鹿の湯のお湯を思い出すが、深みでは鹿の湯に敵わないと思う。 宿泊舎に繋がる奥に男女別の小さな浴室もあって、こちらは一人で入ることができた。

住所 青森県青森市大字荒川南荒川山国有林酸ケ湯50番地
    TEL 017-738-6400 入浴料 600円

谷地温泉  ☆

Yachi谷地温泉は湯治宿として有名なところで、微温湯の「霊泉」が評判です。青森の湯巡りの最大の難点は、遠くて疲れることですが、もうひとつ、私の不満は「どうも微温湯が少なそうだ」ということでした。せめて1,2箇所は微温湯をプランに入れなくては我慢できません。私の基準では、微温湯とは38℃以下の温泉です。39℃では、温めとしか言いません。

谷地温泉を選んだ理由は、意外と簡単だったのですが、素泊まりもできて宿泊料が安いことも大きかったですね。湯治部屋は空いていれば一泊でもOKです。一人あたり3,000円の部屋を一人泊なので+1,000円の4,000円で借りましたが、この部屋は入った瞬間気に入りました。なぜか和みます。窓の向こうは駐車場。ドアの前の廊下では日帰り客が騒ぎ、天井は上の客の足音でぎしぎしし、少々気になりますが、すぐ慣れます。

Reisen温泉は内湯だけで、混浴浴室と女性専用の浴室があります。混浴には、「霊泉」と呼ばれる37~38℃の内湯があり、ただならぬ浴感です。どうやら足元湧き出しのようです。ただし、お湯がいいのは清掃直後の21時から早朝にかけてだけと思われます。私は、深夜と早朝にしか入りませんでしたが、朝8時にもなると日帰り客がひっきりなしに訪れるため、お湯が澱むことは容易に想像できます。ここに昼間、立ち寄り入浴するのはやめたほうがいいでしょう。ここは泊まるところです。

無色透明ほぼ無臭の「霊泉」のほかに、硫黄臭の強い白濁した42℃ほどの浴槽があり、女湯はこのお湯だけかと思われます。「霊泉」のような通好みの感触というのではありませんが、こちらもなかなか気持ちよいお湯です。

なお、清掃直前に混浴と女湯が入れ替わる時間帯がありますが、先の理由で霊泉が最悪の状態と思われるため、お勧めしません。

温泉メモ 谷地温泉1号泉 単純硫黄温泉(硫化水素型)pH=4.5
             総成分量=534mg/kg 浴槽の温度=37~38℃
      谷地温泉2号泉 単純硫黄温泉(硫化水素型)pH=5.2
             総成分量=732mg/kg 浴槽の温度=41~42℃
  住所 青森県十和田市八甲田山中谷地温泉 TEL 0176-74-1161 入浴料 300円

新屋温泉

Araya8月に熊谷さんと初めてお会いしたとき、「新屋温泉に入ったことのない人は、ウチの掲示板出入り禁止ですよ」と言われてしまいました。
「あらやー? って、どこ?」
青森の温泉らしきことは分かったのですが、記憶にない名前です。家に帰って調べてみると、以前写真を見たことがある浴場です。 「ああ、青森を代表するアブラ臭の、ここのことかぁ」といった按配でした。

最近、私の身辺に青森をはじめとする北東北の温泉の魅力を煽る方が多いので、「これはまずいことになったぞ」と内心思っていたのですが、なにぶん時間とお金がありません。ほんとうは誰かに連れてってもらいたかったのですが、なかなかそうもいかず、2泊3日で単独行を決行したしだいです。

本当のところ、青森を旅するなら津軽に行き、津軽三味線の生演奏を聞いたりして、のんびりと北国風情を楽しみたいところなのですが、今回は青森の温泉の有名どころをまとめて周ろうという趣旨なのでいたしかたありません。観光そっちのけで湯巡り三昧です。その2箇所目が、宿題だったここ、新屋温泉というしだいです。

新屋温泉は意外なことに癒されるお湯でした。アブラ系の温泉でこんなに泡がつくのは初めてです。こんなにふんわりとマイルドなお湯なら、人に言われなくても来るところだと思います。お湯の色がエメラルドグリーンであることも、優しい感じを強調しています。街中の温泉銭湯なのですが、浴場の中央に浴槽があり、独特の風情があります。

しかし、この日の新屋温泉は、本来の新屋温泉ではないようなのです。1週前に訪れた友人の話では、去年よりアブラ臭がおとなしくなったそうです。泉質は含硫黄ナトリウム泉なのに、硫黄の匂いもしませんでした。それでも、新屋温泉は、じつは優しい浴感なのだなと思います。

温泉メモ 含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉
        pH=5.4 総成分量=1132mg/kg    浴槽の温度=40~41℃
  住所 青森県南津軽郡平賀町  入浴料 300円

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