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川治温泉<登隆館>

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観光地化された鬼怒川温泉には、折角の温泉を循環するばかりの施設が多いと聞く。更に奥にある川治温泉でも、循環なしのかけ流し温泉ばかりとはいかないようだ。
僕としては、時間とお金をかけて循環されたお湯に浸かることは、まったくもって意味のない、不愉快なことだと感じている。なんとかして、そのような面白くない事態に陥らないよう、宿の選択は慎重にありたいと思う。セオリーどおり、大きな施設は避け、ネット情報を参考に、登隆館を選んだ。
さて、この宿は温泉宿の在り方を考察するには、なかなかいい素材だと思う。この宿の評価は人により千差万別だろう。

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お湯はいい。無色透明無味無臭で成分も薄いのに、浸かっていると、実に不思議と心地よい。お湯の優しさ、素性の良さが感じられ、いつまでも入っていたくなる。お湯に包まれている感じが強く、不思議と感じ入る温泉だ。
加温ながら掛け流しであり、加温といっても2℃程度で(源泉38℃を40℃に加温していると思われる)、深夜早朝には、加温されない湯に浸かることもできる。

宿泊費のコストパフォーマンスも、過去に宿泊した宿の中では、那須の藤田屋(民宿)に次ぐハイレベルなものだと思う。土曜日の夜に一人泊して、2食付で7千円弱。この値段で、和洋2間続きの部屋に泊まることができ、夕食は品数こそ少なめながら、なかなか美味しかった。朝食はちょっと寂しすぎると思ったものの、値段が値段なので仕方ない。2食とも部屋食である。しかも、二人宿泊では、2食付で1万円(一人5千円)というプランもあるようだ。

その代わり、建物は古く、部屋はかび臭く、ユニットバスの掃除は行き届いておらず、浴場の窓ガラスも汚れきっている。僕の場合、連れがいないのであれば、大抵のぼろさは気にならないが、部屋の金属製ドアは嫌に感じた。味気ないというより、陰気臭くなるからだ。このドアが風情ある木製の引き違い戸だったとしても、全体的に、この宿は若いカップルや友人グループの思い出作りの場には相応しくない。

又、源泉の温泉が低く、加熱しているといっても、温めであるため、熱い湯が好きな客からしばしば苦情が出るようだ。ぬる湯好きの自分としては、むしろ加熱してほしくないと思うわけだから、万人から一定の評価を得ることは難しい。

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宿の規模は大きく、昔は繁盛したのだろうと想像する。先日泊まった伊豆長岡の南山荘もそうだが、大き過ぎるあまり、建て直す機を逸して、そのまま安宿として細々と経営する宿がある。温泉そのものがよく、温泉の使い方もよい古宿は、綺麗に建て直して頂いて、誰にでも勧められる宿になってほしいと思うのだが、どうにもしかたがない。

こういうわけだから、登隆館は、怖いもの知らずの温泉好きや川釣り好き(宿の前で楽しめる)、県内に住む少しくたびれた夫婦の別荘代わりといった感じで利用するのにいいなと思う。

なお、写真の大きな浴場は男性用。女性風呂はこの1/4ほどの小さなものになるが、19~21時には男女浴場が入れ替わる。
「深夜0時から朝7時の間はボイラーを止めるので、入れません」と従業員に言われたが、実際にはそうでもないようで、早朝5時台には何人かの客が非加熱源泉に浸かっていた。

○温泉メモ
泉質=単純温泉
住所=栃木県日光市川治温泉高原4
TEL=0288-78-0006
 ※日帰り入浴は要問い合わせ

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