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2010年10月

A Cold December Night   ERIN BODE

Erin
渋谷のHMVが閉店して3か月になるが、愛着のある店がなくなったのは寂びしい限りだ。
少なくとも100枚、もしかすると200枚、ここでCDを買ったと思う。
視聴コーナーで気に入るアルバムと出会えることは、10枚に1枚あるかないか。
そんな中で最も印象に残っているのが、エリン・ボーディの“The Little Garden”との出会いだ。
このブログでも取り上げ、最大の賛辞を贈ったつもりだが、その後そんなに直ぐに新作が出るとは思わず、このクリスマスアルバムが出ていることに気が付いたのは、発売後1年近く経ってからになってしまった。
冬の音楽なので、夏に気が付くよりよかったかな。

エリン・ボーディの音楽は、歌の魅力に溢れている。
「聖しこの夜」がこんなに素敵に感じたことはない。
そして、この歌声だけではない魅力が、エリン・ボーディ・バンドにはある。
アコースティックで内省的な演奏は、シンプルでありながら、実は恐ろしく精巧でマニアックな執着を持っているものだと感じるのだ。
ある意味、エリンの可憐で清楚で爽やかな歌とは対照的でさえある、音楽オタク的世界がそこにはある。
それが一番色濃く出ているのが、3曲あるエリンの作曲のうち、アルバムタイトルにもなっている”Cold December Night”だと思う。
ボーカルと同じくらい耳に入ってくるのがドラムというのは、あまり記憶がない。ディレク・フィリップスのドラムは、シンプルなのに凝っている。歌うでもなくリズムを冷たく刻んでいるに過ぎないのに、この魅力は何だろう? アダム・マネスのフェンダー・ローズとの絡みがため息ばかりの美しさだ。
 
“A Cold December Night”(邦題:静かな夜に)は、前作"The Little Garden"と音楽的に同じ方向でありながら、トラディショナルなクリスマスソングを多く収録しているためか、だいぶ聴きやすくなっている。初めて聴くのに、全曲、すーっと入ってくる感じがあった。
ただし、そこにも、息を止めて聴き入ってしまう緊張感があり、矛盾するようだが、なんとも心が癒される音楽になっている。
実に不思議で、感動的な音楽に出会えたことを感謝するばかり。

実は、11月17日に新譜“Photograph”が出るらしい。今度はエレキギターが入るそうで、ちょっと心配やら期待するやら…。なにやら楽しみである。

沓掛温泉<小倉乃湯>  ☆

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おおよそ温泉以外に何もない、長野の辺境にある沓掛温泉の共同浴場。
渋滞がなくても、車で3時間半ほどかかるところですが、それでも何度も足を運んでいます。
近くには、田沢温泉、室賀温泉、鹿教湯温泉、霊泉寺温泉、大塩温泉、別所温泉があり、別所以外はすべて入りました(別所は近く訪問予定です)。いずれも大人しめの単純温泉ですが、タイプは意外と異なるため、このあたり湯巡りして、長野の温泉を知るには、いいところだと思います。

沓掛温泉の源泉は3つあるようですが、小倉乃湯では2つを使っているようです。
奥の小さい浴槽は、硫黄が香る39~40℃のお湯。手前の大きい浴槽は、硫黄の香りはなく、溶き卵汁のような白い湯の華がたくさん浮かびます。以前来たときは、この3倍くらいあったと思うのですが、それでも多い量です。
そして、何と言っても、最大の魅力は35~36℃の絶妙なぬる湯であること。薄いから入りやすいのですが、硫酸イオンが多いためか、長く浸かっていると、けっこう縛り感があります。これは今回の発見です。何度も入っていますが、新しい魅力を見つけました。
沓掛温泉「小倉乃湯」は、やはり、素晴らしい温泉でした。

○温泉メモ
  泉質=アルカリ性単純温泉
  住所=長野県小県郡青木村沓掛
  TEL=0268-49-1126 
   営業時間=9~21時(要確認)
  入浴料=200円

中房温泉

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                               不老泉
中房(なかぶさ)温泉は、山奥の秘湯というに相応しい。
登山口にあるため、宿泊客の多くが登山客のようだ。
土曜日ではあったが、随分と大勢の客が宿泊していた。150~200人くらいになるだろうか?
また、温泉マニアにとっても、避けては通れない関門のようなところという印象がある。
期待で胸も高鳴るというものだ。

宿の敷地は広く、山を抱えているような感じで、十幾つもの浴槽がある。湧き出たまま、ほったらかしの源泉は、もっとある模様。
1泊だったので、全部は回りきれなかったが、十分楽しめた。
お湯はそれほど変化に富んだものではない。全体的に共通してアルカリが強く、ツルツルする。

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月見の湯              根っこ風呂
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薬師の湯              大湯

月見の湯と根っこ風呂は同じ源泉のようで、硫黄の香りがする。
浴室を見た感じでは入る気にならないが、お湯にとろみがあっていい感じなのが、薬師の湯。
アルカリが強く、きりっと引き締まるのが大湯で、浴室の空間美なら、迷わず不老泉というところ。
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一番優しい湯という印象を持った御座の湯は、ウェストン卿が泊まったという部屋のある棟にひっそりとあるのだが、これが廃屋のような有様で、どの宿泊棟も古い。
唯一、綺麗なのが不老泉のある建物だが、ここは浴場だけのようだった。
私達が宿泊した棟は、料金が安いので、そんなものだろうが、上のクラスでは、取りすぎの料金という印象だ。

食事にも、松茸、ビーフ、牛乳の販売を呼びかけたりで、商魂たくましい。
食事は、お世辞にも美味しいとは言えないため、あくまで素朴に温泉を楽しみたいという方向けの宿だ。

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岩の湯               滝の湯
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地熱浴場              朝食
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夕食(一)              夕食(二)

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○温泉メモ
  泉質=単純硫黄温泉/アルカリ性単純温泉
  住所=長野県長野県安曇野市穂高有明 7226 (冬季は別)
  TEL=0263-77-1488 (冬季は別)
  HP=http://www.nakabusa.com/ 

白骨温泉<泡の湯>  ☆☆

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微かに、自分を呼ぶ声が聞こえ、それが天国とのお別れを告げる声であることに気が付いた。
グループでの湯巡りのため、集合時間が来て、現実世界に引き戻されてしまったのだ。
これから深遠なる世界へ入っていくところだったのに…。

白骨温泉は、白濁した硫黄泉の代名詞的存在として知られているように思う。
松本より西、安房トンネルへ向かう方向にあるため、東海地方からの客も多いようだ。
ここの露天は、マスコミでもよく取り上げられるため、超有名。
混浴の大露天風呂といえば、先ず思い浮かぶのが白骨の泡の湯というくらいの、温泉界のブランド旅館に立ち寄り入浴した。
今回が2度目の訪問になる泡の湯は、乗鞍側から入ると、白骨温泉の入り口にある。
宿泊はどの宿もお高い白骨ではあるが、泡の湯では、朝に行けば、宿の風呂に入ることができる。

お湯は、硫黄泉では珍しいぬる湯である。
混浴大露天も内湯も37℃くらい。違うのは、湯の色と生命力。
混浴大露天は、白濁し、女性がタオルを巻かなくても心配ないほど白濁している。
しかし、内湯の方は白濁していない。つまり、鮮度が高いということ。
それだけではない、内湯でだけ楽しめる泡々の量の凄いこと。皮膚の表面でパチパチはじける。
気持ちよいこと、この上ない。

人気の施設なので、次から次へと客が入ってくるが、皆、お目当ては混浴大露天風呂。
内湯の、しかもぬる湯の浴槽に浸かる人は少ない。
この湯の素晴らしさを知らぬまま、帰る人が殆どだろう。
おかげで、ゆっくりとトリップすることができる。
自分にとっては有難いことだが、なんと勿体ないことだろう。

硫黄泉は、大きく、硫酸塩泉タイプと炭酸水素塩温泉タイプに分かれるように思うが、泡の湯は後者。
いくら入っても暖まらない。温いからではなく、成分組成が冷えの湯のタイプだからだ。

混浴大露天の話になるが、打たせ湯の高さがなかなかのもの。
これより高いのは、那須の大正村幸の湯温泉くらしか思い浮かばない。
肩や背中のマッサージに打ってつけ。

午後の立ち寄り入浴は、宿の方は使わせてもらえず、日帰り客専用の施設になるらしい。
そこには、ぬる湯はないので、ご注意のこと。
なお、2012年まで乗鞍側からのルートしか利用できないとのこと。

○温泉メモ
  泉質=含硫黄-カルシウム・マグネシウム-炭酸水素塩温泉
  住所=長野県松本市安曇4181長野県松本市安曇4181
  TEL=0263-93-2101
  HP=http://www.awanoyu-ryokan.com/

ヨシャーの湯

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増富温泉のすぐ手前、みずがき湖の畔にある野湯へ行ってみた。
野湯といっても、人の手により、だいぶ整備されている。
とても入浴用とは思えないが、裸で入る○○な人も、温泉ファンの間には少なくないようだ。

冷たい鉱泉で、夏に顔を洗うと気持ちよい。
みずがき湖は人造湖のようで、昔はここに鉱泉宿があった模様だ。
一癖ある味。なかなかの泉質で、加熱槽+源泉水風呂とした小さな宿が、湖畔に建ったらいいのにと思うほど。

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