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2011年7月

よしみや

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「よしみや」さんに最初に入店したのは、10年以上も前になる。
当時、漫画家で江戸文化に通じた杉浦日向子さん(故人)の通う店として知られていた存在だった。
その頃は近所に住んでいたので、何の知識もなく入店したが、なんだか上品すぎて味気ない蕎麦という風に感じた。
ここの蕎麦を美味しいと思うようになったのは、比較的最近のことだ。
再び近所に住むようになって、この一年あまりは頻繁に通っている。

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淡白で上品な蕎麦の味わいは、昔も今も変わっていない。
のど越しのよい蕎麦で、夏にせいろで食べるのには打ってつけだと思う。

店内は昔ながらの庶民的風情の漂う蕎麦屋さん。
ただ、数名の女性スタッフが、凛としたサービスを提供しており、いくらかの格式を漂わせている。

R0018906酒の種類は多くはないが、日本酒は美味いのを揃えている。
ことに「源左衛門」。発泡性にごり酒の美酒。これが目当てで通っているというのが本当のところかもしれない。
そして、「波瀬正吉」には独自の世界がある。「月山」もスタンダードな吟醸酒で楽しめた(訪問日が異なるため、写真のメニューには載っていない)。




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R0019061一品料理では、それほど手の込んだものはないが、種類は多くまあまあ。
平日夜(17:00~19:30)には限定品書きで「そば屋酒肴」というメニューがあり、通常この店では味わえない蕎麦寿司やそばがきも登場する。
もっとも、これらはそれほどの味わいでもない。やはり「よしみや」さんは、蕎麦と天ぷらが美味いと思う。
また、「かけ」が美味いそば屋ということでは、特にお勧めできる。

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よしみや
神奈川県川崎市宮前区小台1-19-5
東急田園都市線鷺沼駅徒歩2分
Tel. 044-853-0753

http://www.e-4438.com/

◇ 気に入り度
 蕎麦     A
 つゆ     A
 料理・肴   A
 酒の取り揃え A
 雰囲気    A

蕎亭 菱屋

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甲府盆地を車で走ることが多い。温泉目的で訪れるのだが、食事処では鰻とほうとうの店が多い気がする。
日本蕎麦を甲府で食すというのはあまりイメージが合わないが、桃源郷で有名な御坂辺りで探してみると、この店がヒットした。

「蕎亭 菱屋」さんは、見つけるのが難しい。歩いていけばすぐ見つかりそうだが、車からは発見しにくい。
おかげで3度も店の前を通り過ぎ、4度目でようやく店があることに気が付いた。
住宅街の只中、広い緑豊かな敷地に佇んでいる。これはちょっと驚いた。予想以上にいい雰囲気じゃないか。

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昼過ぎに店に入ると、客はまあまあの入り。店内は広くはなく、奥に座敷があるようでもあったが、メインのいす席は大きなダイニングテーブル一つに、4人掛けが3テーブル。
なんとなくやる気のなさが漂っており、メニューも多くはない。
三色蕎麦があったので、迷わず頼む。せいろ、田舎、けしきりから成る。メニューにはないが、天ぷらを付けてもらった。

出てきた天ぷらは、特筆するほどのものでもなかったが、蕎麦は何か違う。
侮ったらいけないなあという、くたびれた職人の最後の誇りのようなものを感じた。
お昼の営業だけのようなので、使い勝手が悪いのが残念だが、いつかまた寄りたい店だ。

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蕎亭 菱屋
山梨県笛吹市八代町南595
055-265-2889
ランチ営業

◇気に入り度
 蕎麦   A
 つゆ   B
 雰囲気  B

車家

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野猿街道沿いに「車家」の看板を左折すると、けっこう広い駐車場がある。
その奥に鬱蒼とした茂みに隠れて民家が佇んでいる。この建物は、奥会津の民家を移築したものらしい。
こんなところに田舎風情の粋な蕎麦屋があったとは。。。

店内は、ご覧のように写真映えがする。天井が高い空間は気持ちよい。

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料理はいける。天ぷらこそ、野菜の旨味を感じられない仕上がりで残念だったが、本日の前菜とおぼろ豆腐は素晴らしかった。
本日の前菜は、鴨肉、唐辛子(辛くない)、茄子、みょうが等を素材に、ごま風味に仕上げた一品。これが素晴らしく美味しい。
おぼろ豆腐は塩でいただく。とろけるような柔らかさ。豆腐がジューシーな旨味を放つことに驚く。

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ダッタンそばは、山葵の代わりに辛味噌が付く。

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さて、蕎麦は意外なほどもっちりとしており、少しばさばさした感じで、私の好みとは異なったが、これはこういうスタイルだろうと納得した。なにか風格は感じる。蕎麦つゆは最高だった。
珍しいのは、韃靼蕎麦(メニューでは「ダッタンそば」)が用意されていること。普通のせいろより色が黄緑色っぽく見える。風味は普通の蕎麦より少し癖があるようだが、蕎麦の味も濃く、美味しくいただける(今回は味見だけ)。
次に来るときは、そば寿司の付く天せいろか、うどんもよさそうだ。

車家
東京都八王子市越野3-10
042-676-9505
http://www.soba-kurumaya.co.jp/index.html

◇気に入り度
 蕎麦      B
 つゆ      AA
 酒の取り揃え B
 料理・肴    A
 雰囲気    AA

千寿 竹やぶ

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北千住にある「千寿 竹やぶ」へ行った。
云わずと知れた「竹やぶ」系列の店で、ネット上の評判もよい。
「竹やぶ」と言えば柏が本家で、都内では六本木ヒルズ店がミシュランの一つ星を獲得している。
柏や六本木の店には行ったことがないが、六本木の店の前身らしい、恵比寿にあった店に一度入ったことがある。
バーのような穴倉的空間の薄暗い店で、たいそう落ち着かなかったことだけ記憶している。

私が「竹やぶ」に持つ印象は、お値段はひどく高いけどパーフェクト。
箱根と、鬼怒川(茨城県)の店に入っての印象だ。
それだけに、北千住にある、もう一つの23区内の「竹やぶ」には期待しないわけがない。

しかし、しかし、その期待は見事に裏切られた。
不味いというわけではない。
所謂「竹やぶ」のスタイルとは大きくかけ離れていると、私には感じられた。
鬼怒川の店で感じた匠の技、蕎麦だけでなく、豆腐や掻揚げにまで及ぶ求道の精神が、私を「竹やぶ」信者としているのだ。

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さて、「千寿 竹やぶ」は、箱根や鬼怒川の店のような、ぶっとんだ一級品を求める店ではなかった。
もっと、肩の力を抜いて、お酒でも飲みながら、蕎麦を楽しんでください。
そう言っているのが聞こえてくる。それは、酒の肴となる一品メニューの多さが語っている。
値段も、そこそこ高いけれど、箱根や鬼怒川の店のように、「たったこれだけ?」という極端に勿体ぶった量しか出てこない、というわけでもない。
普通の蕎麦屋に比べれば値段は高いが、下町文化に根差した蕎麦酒房を志向している。

ただ、料理はさほど腕が立つとは思えない。普通である。量は値段の割に少ない。
「竹やぶ」の看板を使わなければ、もう少し褒めてもよかったと思う。
なにしろ、蕎麦屋は酒(日本酒)を呑むところだと私は思っている。こういうスタイルは大歓迎だ。

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田舎そばは、きしめんのような形でユニーク。

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http://www.k5.dion.ne.jp/~takeyabu/

◇気に入り度
 蕎麦      B
 つゆ      B
 酒の取り揃え B
 料理・肴    B
 雰囲気    A

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