音楽

プリシラ・アーン ナチュラル・カラーズ

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ドライブの途中、調布IC近くでJ-WAVEから聞こえてきた美しい声の持ち主は、どこにでもいる若い女の子のように笑いながら、英語で軽やかに話しながら、自分がジブリアニメの大ファンで日本が大好きということを伝えていた。
そして何より澄んだ美しいVOICEで歌われる「さよならCOLOR」(だったと思う)に惹きつけられた。(彼女の声は、どこか日本の女の子ぽい響きをしているなと感じたけれど、彼女の母親が韓国人と知って納得した)

プリシラは前作「幸せの見つけ方」で随分といろいろな表現に挑戦していて驚く。けっこうマニア受けもするアーチストなんじゃないかと思う。
それが、新作「ナチュラル・カラーズ」では、J-POPを中心にしてビートルズやフレンチポップを含むポピュラーなナンバーを淡々と歌っている。これが不思議で素敵なアルバムに仕上がっている。
不思議というのは、ヒーリング・ミュージックのような面と日本歌謡色の強い面が調和している様(さま)のこと、そして、このアルバムの魅力が、日本人以上に日本語の美しさを引き出したとも言えそうな、その日本語歌唱の微妙な味わいにもあるんじゃないか(?)と思わせるところです。

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とにかく、このアルバムは純然にポップスであり、素敵な歌でいっぱいだ。
プリシアの音楽は、天性の美声から、歌唱から、選曲や構成のセンスから、出てくる音楽から感じる人間的な魅力まで、すべて文句なし。
ユーミンや細野さんのオリジナルよりも、プリシラのカバーの方が断然いいんだけど。。。
陽水まで歌っちゃって、「帰れない二人」なんて曲、どこで知ったんだろう?

素晴らしすぎて、時間が許す限り、何度も繰り返しかけてしまう。
美しさのあまり涙が出るし、とても癒される。なんだろう、この感じ?
素晴らしいアーチストとの出会いは、いつもワクワクする。

ERIN BODE LIVE

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年明け早々、エリン・ボーディが来日した。
昨年に続き、2年連続、丸の内にあるジャズのライブハウス“COTTON CLUB”での公演であるが、僕にとっては、初めて生で体験するエリン・ボーディ・バンドのライブである。

CDでは、なぜジャズ売り場で売られているのか不思議だったボーディだが、この日のライブは随分とジャジーだった。
それは、ゲストのサックスプレイヤー、ジョン・エリスのためだけではないと思う。
きっとジャズのライブハウスでは、いつもこんな感じなんだろう。むしろCDが特別の場なのかもしれない。

おかげで、エリン以外のメンバーの力量も随分と楽しめた。やはりジャズ畑のバンドである。
ゲストのエリスについては、どんなプレイヤーだろうと期待と心配が半々だったが、世界第一級の腕前だと思う。
通の間では、けっこう有名な人らしい。この日は、フルートとキーボードも受け持っていた。まさに才人。

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ステージが始まると、僕の目はエリンのいきいきとした表情にくぎ付けだった。そして、CDで聴くとおりの美声だった。
ライブでもあの繊細さと瑞々しさは失われず、期待以上にライブでも行けるシンガーであることを確認できた。嬉しい限りである。

ところで、ライブの後で、同行した友人に言われて気が付いたが、写真を見てみると、エリンが激太り!?
いやいや、ベースのシドニー・ロドウェイは彼女の旦那様だが、二人のベイビーなのだろう。

年明け早々、とてもいいライブを楽しまさせて頂いた。
この店、初めてだったが、とても立派で、居心地よく、メニューのプライスも高い。
何かとお金が飛んでいくのはやむを得ないか…。

映りは悪いけれど、雰囲気が伝わると思うので、何枚か写真を載せておく。
当然ノンフラッシュ、ISO800での撮影。カメラはいつものRICOH GR DIGITALⅢ。

Erin Bode(vo)
John Ellis(sax, fl, key)
Adam Maness(p, g)
Sydney Rodway(b, g)
Mark Colenburg(ds)

2011.1.8 COTTON CLUB, TOKYO

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PHOTOGRAPH  ERIN BODE

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お待ちかね! エリン・ボーディの新作です。
今回は、今までのアコースティック一点ばりの構成からイメージチェンジして、80年代ポップサウンドを意識した作りになっています。それに、意識してピアノを排し、ギターサウンドにした感じです。
80年代ぽいというのは、YAMAHAのDX7をシンプルに使うものだから、所謂デジタルサウンドの古典だなあと思ってしまうようなところ。
それにしては、普通ならリズムマシンを使うところに生ドラムで頑張るものだから、なんとなく違和感を感じなくもありません。

でも、よく聴くと、純粋にアコースティックな曲も何曲か入っているし、音楽的内容は今までどおり、詩的で内省的な、抑制されたロマンチシズムが溢れています。エレクトリックを入れることで成功している”TELESCOPE”のような曲もあるし、バンジョーを巧みに使用した”JOSEPH”のような力強いナンバーもあります。この曲の高揚感は鳥肌ものです。
結局、今までと一番違うのは、エリンの声にいくらかエフェクトがかかったというところだと思います。
ちょっと細く感じる声なので、まあ、そこがキュートで癒されるのですが、曲によっては太く聴こえるようにエフェクトをかけるのも手かもしれません。

今回のアルバムは、ちょっと趣向を変えてきましたが、これがエリン・ボーディ・バンドの変節とか、到達点ということはないだろうと思います。前作のクリスマスアルバムと同様に、この新作も企画ものという気がするのです。
80年代音楽へのオマージュ。
次は、どのような展開を見せてくれるか、楽しみが増えました。

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A Cold December Night   ERIN BODE

Erin
渋谷のHMVが閉店して3か月になるが、愛着のある店がなくなったのは寂びしい限りだ。
少なくとも100枚、もしかすると200枚、ここでCDを買ったと思う。
視聴コーナーで気に入るアルバムと出会えることは、10枚に1枚あるかないか。
そんな中で最も印象に残っているのが、エリン・ボーディの“The Little Garden”との出会いだ。
このブログでも取り上げ、最大の賛辞を贈ったつもりだが、その後そんなに直ぐに新作が出るとは思わず、このクリスマスアルバムが出ていることに気が付いたのは、発売後1年近く経ってからになってしまった。
冬の音楽なので、夏に気が付くよりよかったかな。

エリン・ボーディの音楽は、歌の魅力に溢れている。
「聖しこの夜」がこんなに素敵に感じたことはない。
そして、この歌声だけではない魅力が、エリン・ボーディ・バンドにはある。
アコースティックで内省的な演奏は、シンプルでありながら、実は恐ろしく精巧でマニアックな執着を持っているものだと感じるのだ。
ある意味、エリンの可憐で清楚で爽やかな歌とは対照的でさえある、音楽オタク的世界がそこにはある。
それが一番色濃く出ているのが、3曲あるエリンの作曲のうち、アルバムタイトルにもなっている”Cold December Night”だと思う。
ボーカルと同じくらい耳に入ってくるのがドラムというのは、あまり記憶がない。ディレク・フィリップスのドラムは、シンプルなのに凝っている。歌うでもなくリズムを冷たく刻んでいるに過ぎないのに、この魅力は何だろう? アダム・マネスのフェンダー・ローズとの絡みがため息ばかりの美しさだ。
 
“A Cold December Night”(邦題:静かな夜に)は、前作"The Little Garden"と音楽的に同じ方向でありながら、トラディショナルなクリスマスソングを多く収録しているためか、だいぶ聴きやすくなっている。初めて聴くのに、全曲、すーっと入ってくる感じがあった。
ただし、そこにも、息を止めて聴き入ってしまう緊張感があり、矛盾するようだが、なんとも心が癒される音楽になっている。
実に不思議で、感動的な音楽に出会えたことを感謝するばかり。

実は、11月17日に新譜“Photograph”が出るらしい。今度はエレキギターが入るそうで、ちょっと心配やら期待するやら…。なにやら楽しみである。

遊佐未森 Do-Re-Mimo

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遊佐さんのEPICソニー時代のシングルコレクションが発売されました。
遊佐さんはワンアンドオンリーのシンガーで、あの歌声が好きで離れられないファンを持っているんだと思います。だから、長くヒットがなくても、遊佐さん自身がやめない限り、毎年のようにアルバムを出し続けていられるのでしょう。
EPIC時代の遊佐さんの音楽は、ほかの誰も真似のできない独創的な世界を築いていました。
しっかりしたリズムをベースに、ファンタスティックな音空間を繰り広げ、聴いている間、現実を忘れ、夢の世界をトリップさせてくれました。

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遊佐さんはアルバムアーティストですので、シングルコレクションがベスト盤とは思いませんが、遊佐さんの音楽を知らない人がこのアルバムを聴いて、遊佐さんのファンになって貰えたら素晴らしいなと思います。
全24曲、初めて聴く曲もありましたが、懐かしく聴いていて、なんだか不思議な気分になりました。
時間が経ったんだな、と感じます…。

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今回のこのアルバムは、昔のビジュアル的にも圧倒された様々な遊佐グッズの写真も載っていて(初回限定かもしれません)、いい歳をして、なんだか欲しくなってしまいました。

MELISSA LAVEAUX ミニライブ 2009.5.29

Imgp2815_2メリッサ・ラヴォーのミニライブを見ました。
渋谷タワーレコード1Fで、当初の予定より1日ずれて行われました。

メリッサは、CDでお馴染みの4曲、初めて聴く2曲と、全部で6曲も披露してくれました。
シビレル音楽です。ギターとウッドベースと声だけで、あんなに濃い音楽が出てくるのが不思議でなりません。

Imgp2810演奏中の撮影は禁止なので、演奏後に行われたサイン会でのメリッサの写真を載せておきます。
鬼気迫る演奏とは反対に可愛い女の子です。

サイン会には、20人くらいの男女が並び(僕が最年長か2番目くらいだったか…)、僕もスーツにネクタイ姿で、カジュア ルな格好の若者と一緒に列に加わりましたよ。
こういうの初めてです。いい思い出になりました。
彼女はきっと世界中に知られるアーチストになると信じます。がんばれ、メリッサ!

Imgp2835皆さん日本版のCDにサインして貰っている中、僕だけ(?)ヨーロッパ仕様だったので、なにやら英語で聞かれたのですが、よく分からず(英語勉強したくなった)。

メリッサ・ラヴォー カンファー&コッパー~ハイチと愛

Imgp2088一月ほど前にメリッサのことを書いてから、その記事のアクセス数が伸びています。
まだまだ知る人ぞ知るアーティストですが、いよいよ日本盤が発売されました。

写真はタワーレコード渋谷店です。嬉しいことに土日の来日公演も決まりましたが、タワーレコードでのミニライブ&サイン会まで催されることになりました(サイン会に参加するには、CDを購入して整理券を手に入れなければなりません)。
これから人気が爆発すると信じているアーティストなので、楽しみです♪

ところで、日本盤には2曲のボーナストラックと2トラック分の映像が付きます。
ボーナストラックの2曲は、共にいい曲で、何で本国盤から落ちるのか理解できません。
これから買う人は迷わず日本盤をお買い求めください。

フロム・ラ・レユニオン  ティパリ

Imgp1925昔からよく知られた複数の音楽スタイルの融合。
少し古いパリの香りのするシャンソンのようなメロディ、アフリカの土俗的なリズム隊、背後に感じるアジア的な哀愁。
ちょっと実験的な試みを、かしこまらずに、可愛らしく楽しくやっている。

コリンヌのボーカルは可愛らしくも魂が篭り、音楽の創造的意志はおそらくケヴィンのインテリジェンスが支えているのだと想像する。

Imgp1913フランス語圏の音楽として、きっと日本ではあまり売れないだろうけど、なんて勿体ないことだろう。こんなにも日本人が好きそうな音楽なのに!

全11曲全て良いけれど、特に最初の7曲は息もつかせず、聴く者を釘付けにする。
可愛らしくて、楽しくて、ちょっと哀しい。抱きしめたくなる音楽。聴くほどに愛おしさが募る。

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LIVE映像:http://profile.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewprofile&friendid=117203549

http://www.metacompany.jp/cd/alterpop/AFPCD/AFPCD6262.html
http://blog.metacompany.jp/index.php?itemid=220041

CAMPHOR & COPPER   MELISSA LAVEAUX

Imgp1893_4タワーレコード渋谷店のワールドミュージックコーナーで見つけたアルバム。
地味なジャケットだけど、何となく気になって試聴したら、凄いダミ声なので驚いた。
メイシー・グレイほどではないが、メイシーよりは抜けがよいので、安心して聴ける。
2曲目のMyBoatがかかると、聴いたことのあるギターのリフ。いったいどこで?


Imgp1898メリッサ・ラヴォーは、ハイチ人移民の両親を持ち、モントリオール生れのオタワ育ち。
彼女の音楽は、激しく、厳しく、儚く、幻想的だ。
やはり迫ってくるのは、その声。どんなロックシンガーよりも激しく、凄まじい気迫。
そして、ボーカルだけでなく、自らギターも弾く。ギターも素晴らしい腕前で、バチバチと荒々しく打ち鳴らす。

このデビューアルバムは、メリッサの声とギター、それにウッドベース、タブラが中心となるミニマムな世界。何度も繰り返して聴きたくなる麻薬的世界だ。
多くがメリッサの自作で、どの曲も一聴の価値があるのだが、特に2:MyBoat、6:Koudlo、7:Dodo Titit(トラディショナル)、8:Needle in the Hay(エリオット・スミスのカバー)が出色だ。Needle~など、かっこよくて痺れてしまう!


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試聴サイト
http://www.lastfm.jp/music/Melissa+Laveaux
http://profile.myspace.com/index.cfm?fuseaction=user.viewProfile&friendID=25163138


【追記】2009.2.9
2月15日に日本盤が発売されるようです。日本で売れるといいですね!
僕は10年に一人の逸材じゃないかと思うんですよ。
日本盤だけボーナストラック2曲に、ビデオまで付くようで、これも買っちゃいそうです。なんだか悔しい…。
http://plankton.co.jp/melissa/index.html

the little garden  erin bode

Imgp1891_2このアルバムについて長く書けば、それはもうエリン・ボーディーに宛てる恋文のようなものになってしまうだろう。
チャーミングで、肌触りのよい、巷に溢れた音楽とは違う何か。
そこにあるのは日常的な歌に過ぎないのに…。

その音楽はさりげないけれど、表情豊かでメロディも展開も閃きに満ちている。
緩みやくどさがなく、あまりに心地よいので、聴いているだけで幸せな気分になる。

Imgp1794_2ちょっと聴くと線が細くて、頼りなげな印象もするボーカルだけれど、その気になればスキャットもこなしてしまいそうなほど巧みにコントロールされた声。
オペラ歌手のように繊細な表情の移ろいも表現してしまう。

サポートするアダム・マネスも素晴らしい。
彼のギターは優しく心地よく、彼のピアノは粋でよく気が利き、ボーカルと絡むように歌い上げる。


Imgp1791ところで、このアルバム、CDショップに行くと、なぜかジャズコーナーに置かれている。
でも、全然ジャズじゃない。強いて言えば、ベースがエレキじゃなくてウッドだからかなあ、というところ。
アメリカよりもなぜかイングランドっぽいと感じてしまうのは僕だけ?
女性ボーカルのCDは軽く100枚は持っているけれど、これは最も愛すべき一枚。

http://www.hmv.co.jp/news/article/810200095